2019年10月31日

慢性期脳卒中の幹細胞治療 メタアナリシス


From the Lab to Patients- a Systematic Review and Meta-Analysis of Mesenchymal Stem Cell Therapy for Stroke
2019  10月  カナダ

脳卒中の回復いちじるしい期間はせいぜい6ヶ月である。再生医療はこの期間を延長することができるとして期待されている。

その一つに体性幹細胞でもある間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell:MSC)をつかった治療がある。

MSCは動物実験では感覚運動機能、シナプス形成や神経新生をうながしさらに脳損傷を抑えるとされている。

脳卒中急性期への臨床試験でも安全であると考えられている。

そこで慢性期の脳卒中へのMSC効果について これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。



関係する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、



次のことがわかった。

・76の動物実験(preclinical)と11の臨床試験がみつかった。

・動物実験ではMSCは慢性期脳卒中の運動機能、神経機能に良い影響があり、

・臨床試験でもおおむね安全で、注射直後の発熱以外の有害事象は報告されていなかった。

・しかし効果はあきらかでなく、研究方法のばらつきが大きかった。

・唯一のフェーズⅡランダム化比較試験では慢性期脳卒中へのMSC効果はみられなかった。

慢性期脳卒中への幹細胞治療は、動物実験では良好な成績を収めている。しかし臨床的にはおおむね安全ではあるが効果はまだ確認されていない、


というおはなし。

図:幹細胞治療 脳卒中慢性期の成果年表



感想:

日本ではインチキ幹細胞治療が野放しであり社会問題になって久しい↓。
追跡 再生医療トラブル
~体性幹細胞治療の闇~

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