元2023 4月 中国
鍼灸は、世界保健機関WHOが脳卒中後の代替補完治療として推奨している。
中国伝統医学の文献では、鍼が血腫の吸収を助け、神経障害を改善するとされている。
そこで、脳内出血の急性期における鍼治療が、患者の予後と脳由来神経栄養因子BDNFに及ぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。
2021-2022年の脳内出血患者を含む被験者109人について、鍼治療群、偽鍼群、非脳内出血への鍼治療(対照)群にわけ、
計14回の介入をおこない、12週後までの意識レベルとBDNF濃度を評価した。
次のようになった。
・介入後、鍼治療群の意識レベルGCSスコアは有意に改善し、・BDNFも有意に上昇した。・それらの変化は偽鍼群よりも有意におおきく、・とくに運動反応度の回復が顕著だった。
脳内出血の急性期における鍼治療は、患者の意識回復におおきなプラス効果をもたらした。BDNFの産生が関連している可能性がある、
というおはなし。
感想:
この脳内出血患者の大半は昏睡状態にあり、対照群の非脳内出血患者は昏睡していないため鍼の痛みに耐えきれず40%が脱落した、と書いてある。
よーするに針が痛くて、とくにツボに当たったときはモーレツに痛くて意識が戻ってくる、そういうメカニズムのようだ。