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2024年3月8日

脳卒中克服の望みと裏腹の現実: 脳刺激治療後の自殺未遂の衝撃

2024  2月  アメリカ


脳深部刺激法(DBS)は運動障害の治療法で、脳に電極を埋め込み電流刺激する。

ジストニア、パーキンソン病、本態性振戦の治療法としてFDA承認されている。

いっぽう、DBSにはうつ病や自殺リスクの上昇をまねく副作用が最近報告されている。

脳卒中後のジストニア(筋肉の異常な収縮)治療のためにDBS手術を施行した患者が自殺をこころみた例があったそうな。




次のことがわかった。

・72歳の男性が自殺未遂で入院してきた。

・彼は19ヶ月前に右脳の梗塞により、左上肢のジストニア、左上下肢の感覚鈍麻、左側視覚障害、が生じた。

・薬物によるジストニア治療は改善がみられなかった。

・その17ヶ月後、大脳基底核へのDBSを決断し、手術をおこなった。

・手術の2ヶ月後に、抗不安薬アルプラゾラム1mgの15錠オーバードーズにより自殺をこころみ今回の入院に至った。

・9日間の入院中に気分は改善し、自殺念慮は報告されなかったので退院した。

・退院後、月1回のフォローアップが予定されていたが、2ヶ月経っても患者の訪問はなかった。


脳卒中を経験した患者において、DBSは期待できる治療手段であるいっぽう、脳卒中経験者はうつリスクが高いことから、DBS後の自殺について注意が必要である、


というおはなし。
深部脳刺激法 DBS

深部脳刺激法 DBS

深部脳刺激法 DBS

深部脳刺激法 DBS


感想:

DBSがうつや自殺を招くというはなしは知らなかった。




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