元2024 8月 オーストラリア
脳梗塞は、世界中で重大な健康問題として知られており、その発症リスクを理解し、予防することが重要である。
従来、脳梗塞のリスク要因としては、高血圧、喫煙、糖尿病などが広く認識されているが、これだけではリスクを完全には説明できない。
そこで、便秘が脳梗塞のリスクを増加させる可能性があるという仮説を検証するために、大規模な英国バイオバンクのデータを用いて、くわしくしらべてみたそうな。
英国バイオバンクに登録された約40万人のデータを分析し、便秘と脳梗塞の関連性を調査した。
解析では、年齢、性別、BMIなどの基本的な要因に加えて、高血圧、糖尿病、喫煙といった伝統的な心血管リスク要因を考慮し、便秘が独立したリスク要因であるかを検討した。
また、遺伝的相関解析を通じて、便秘と脳梗塞の間に共通する遺伝的要因が存在するかどうかも調べた。
次のことがわかった。
・便秘を持つ人々は、脳梗塞のリスクが通常の約2.36倍高いことが明らかになった。・これは、高血圧や糖尿病などの既知のリスク要因を考慮した後でもなお有意であった。・また、便秘と脳梗塞の間には遺伝的相関が確認され、両者の間に共通する遺伝的要因があることが示唆された。具体的には、便秘と脳梗塞の間に約23%の遺伝的相関が見られた。
便秘が脳梗塞のリスクを高めることがわかった。特に、自律神経系の異常や腸内細菌叢の乱れが、便秘と脳梗塞の関連に寄与している可能性が高い。また、遺伝的相関の発見は、便秘と脳梗塞が共通する遺伝的要因を持ち、そのためにリスクが増加することを示唆している、
というおはなし。
感想:
還暦をむかえると、なかなか出ないよりも勝手に出てきてしまうことのほうがしんぱい。
