元2024 11月 アメリカ
肥満は脳卒中のリスク因子として知られているが、一方で「肥満パラドックス」という現象が注目されている。
これは、肥満の人が脳卒中後により良い予後を示すという逆説的な現象だ。
そこで、肥満が脳内出血の全てのタイプにどのような影響を及ぼすのかをくわしくしらべてみたそうな。
アメリカの全国入院患者データベースを用いて、2015~2019年の非外傷性脳内出血患者を対象とした。
患者はBMI(体格指数)によって4つのグループ(健康体重、過体重、クラスI–II肥満、クラスIII肥満)に分類された。
各グループについて、死亡率、入院期間、退院後の生活状況などを比較し、さらに手術や治療の必要性についても分析した。
次のことがわかった。
・約41,960人の脳内出血患者のうち、33%がクラスI–II肥満だった。解析の結果、以下のことが明らかになった:・クラスI–II肥満の患者は、健康体重の患者に比べて死亡率が低かった(オッズ比0.847)。・入院期間が短縮されていた。・退院後、自宅に戻る割合が高かった。・手術(特に減圧開頭術)の必要性が低かった。・また、肥満者の中でも特にクラスI–II肥満がこの傾向を示し、クラスIII肥満では保護効果が弱まる傾向があった。
この研究は、肥満が脳内出血患者の死亡率を低下させ、入院期間を短縮する可能性を示唆している。特にクラスI–IIの肥満は、脳卒中後の予後改善において重要な役割を果たすと考えられる。この結果は、肥満がただリスク因子と見なされるだけでなく、治療戦略を考える上で新たな視点を提供するものだ、
というおはなし。
感想:
クラスI–IIの肥満は、体格指数(BMI:Body Mass Index)によって分類される肥満の中程度の範囲を指す。具体的には次のように定義されている:
クラスI肥満: BMIが30.0~34.9
クラスII肥満: BMIが35.0~39.9
この範囲の肥満は、重度の肥満(クラスIII肥満:BMIが40.0以上)よりは軽度であり、健康体重(BMIが18.5~24.9)や過体重(BMIが25.0~29.9)と比べてリスクと保護効果が独特であるとされています。
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メモ:こんなことやってる場合じゃないんだよきょうは。
