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2025年4月30日

急な寒さが脳を直撃!クモ膜下出血リスク2倍──高知県7年データの衝撃

2025  4月  日本


クモ膜下出血(SAH)は、突発的に発症し、致命率や重篤な後遺症リスクが高い脳卒中の一種である。その予防には、発症の引き金となる要因を正確に把握することが重要であるが、これまでの研究では、発症当日全体の気象条件や前日との気温差などに焦点を当てたものが多く、"発症の瞬間"における気象条件を直接解析した研究は少なかった。

そこで、高知県の広域救急搬送データを用いて、クモ膜下出血の発症と気象条件との関係をくわしくしらべてみたそうな。



2015年から2021年までの7年間にわたり、高知県内で救急搬送された272,634名の患者データを解析対象とした。この中から非外傷性のクモ膜下出血症例848件を抽出し、対照群として交通事故による急性発症例を用いた。

まず、気象要因(気温、湿度、前日からの気温変化など)とSAH発症の関連をロジスティック回帰分析で評価し、その後、年齢、性別、月、時間帯、管轄消防署を一致させたマッチドケースコントロール解析および条件付きロジスティック回帰分析を実施した。



次のことがわかった。

・発症時の気温、相対湿度、前日からの気温低下(TDP)、および気温変化(TCP)がSAH発症と有意に関連していた。

・さらにマッチング解析を行ったところ、唯一「発症時の気温の低さ」がSAH発症と強く関連しており、発症時気温が年間平均気温よりも低い場合、発症リスクは約2倍に上昇していた。これは従来のように"季節"や"日平均"では捉えきれない、瞬間的な環境変化が発症リスクに関与していることを示唆している。


本研究は、気温の低さ、とくに"発症時点"の気温がクモ膜下出血の引き金となりうることを明確に示した初の地域大規模データ分析である。季節ではなく気温の"瞬間的な冷え込み"がカギであり、寒暖差の大きい日や朝方の冷え込みに対する注意が重要である、


というおはなし。

気温変化とくも膜下出血



感想:

さいきん、明け方に寒くて頭が痛かったので関心をもった。






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