2019年5月23日

NEJM誌:血栓溶解治療が9時間までOKな理由


Thrombolysis Guided by Perfusion Imaging up to 9 Hours after Onset of Stroke
2019  5月  オーストラリア

血栓溶解治療は脳梗塞の発症から4.5時間以内と決められている。このガイドラインは非造影のCTをつかった初期の調査結果にもとずいている。

しかしさいきんでは造影剤をつかったCTパーフュージョンとMRIディフュージョン検査を組み合わせることで、再灌流が可能な脳組織が4.5時間を超えて存在しうることがわかってきた。

そこで再灌流域がおおきく残っている患者への4.5-9時間での血栓溶解治療を実験してみたそうな。



脳梗塞の発症から4.5-9時間の患者
もしくは起床時脳梗塞であっても睡眠時間の中央の時刻から9時間以内の患者について、
アルテプラーゼとプラシボの2グループに分けた。

彼らにはCTもしくはMRIパーフュージョンとMRIディフュージョン検査を行い、
梗塞コアを正常組織の30%未満の血流域もしくはディフュージョン高信号域とし、
血液灌流速度に遅延が生じている領域との差分を再灌流可能域とした。

この比が1.2倍以上もしくは再灌流可能域が10mL以上で梗塞コアが70mL未満を適応患者とした。

これらの判断はコンピュータソフトウェア(名称:RAPID)により自動で行われた。

mRSスコアが0-1の回復良好患者の割合と、mRSスコアの患者分布を比較したところ、



次のようになった。

・アルテプラーゼ113名、プラシボ112名についてしらべた。

・90日後mRSが0-1の患者はアルテプラーゼ35.4%、プラシボ29.5%だった。

・症状のある脳内出血はアルテプラーゼ6.2%、プラシボ0.9%におきた。

・90日後mRSの患者分布に有意が違いはみられなかった。

脳梗塞後4.5-9時間であっても 再灌流可能域のある患者への血栓溶解治療により回復良好患者の割合がふえた。しかし脳内出血をおこした患者数はふえた、



というおはなし。
図:アルテプラーゼ9時間の効果



感想:

うえの図みるとなにげに死亡(mRS6)がおおいような。

これ↓の続報。
病院へ急がなくてもよいことになった

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