2019年7月26日

意識がなかったのに元気になるくも膜下患者


Loss of consciousness at onset of aneurysmal subarachnoid hemorrhage in good-grade patients
2019  7月  ドイツ

くも膜下出血で入院時に意識消失(Loss of consciousness)の患者はかならずしもめずらしくない。Hunt Hess分類では意識消失が重症(グレード4-5)条件の1つでもある。

脳動脈瘤の破裂により頭蓋内圧が高まり脳血流が低下して失神する。これまで意識消失は予後不良も暗示すると考えられてきた。

いっぽうで意識消失は再出血や遅延性脳梗塞と関連しないとするさいきんの報告がある。

そこで重症度グレードが低いのに意識消失のある患者についてくわしくしらべてみたそうな。



2012-2015の脳動脈瘤破裂のくも膜下出血患者149人についての研究データを解析したところ、



次のことがわかった。

・50人(33.6%)が入院時に意識消失だった。

・Hunt Hess グレード1-2の神経症状の軽い患者に限ると84人で、そのうち21人(25.0%)が入院時に意識消失だった。

・心臓不安定(低血圧、心筋梗塞、不整脈)と院内感染がこれら患者とあきらかに関連していた。

低グレードのくも膜下出血患者の意識消失は、心臓不安定と院内感染といった合併症の予測因子といえるかも、


というおはなし。

図:くも膜下出血低グレード 意識消失



感想:

神経症状がほとんどない軽い患者であっても その4人に1人が意識飛んでるってことにおどろき。

うえの表みると「意識消失」のほうが退院時mRS不良率が「意識あり」のはんぶん以下。

意識ないほうが望ましいかのようだ。

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