2019年8月17日

くも膜下出血患者が死に至るほんとうの理由


Why do poor grade subarachnoid hemorrhage patients die?
2019  8月  オランダ

重症くも膜下出血は致命率がとても高い。しかし患者が死去(demise)したほんとうの理由についてはじつはよく知られていない。

これをオランダとカナダの患者データからくわしくしらべてみたそうな。



アムステルダムとトロントの3次救急センターの重症(WFNSがⅣ-Ⅴ相当)くも膜下出血患者357人の記録を分析したところ、



次のことがわかった。

・152人(全体の43%)が院内で亡くなった。このうちの87人(全体の24%)は脳動脈瘤手術をしていなかった。

・出血から死亡までの日数の中央値は3日だった。

・両センターともに死亡理由の1位は 「生命維持中止:withdrawal of life support」で、死亡患者の71%を占めていた。これはアムステルダムでは死亡患者の79%、トロントでは58%に相当した。

・次いで「脳死:brain death」が死亡患者の15%を占め、アムステルダムでは死亡患者の17%、トロントでは12%に相当した。

重症くも膜下出血患者が死亡に至るいちばんおおきな直接的理由は「生命維持中止の決定」だった。その決定がどのようになされたかについては文化的、医学的にさまざまな背景が考えられる、



というおはなし。

図:延命中止



感想:

手術が無駄とおもえるほどに どうみても回復しそうにない患者をはやめに見極めて家族に引導を渡すお仕事があるんだろうね。

急いで病院にゆく習慣ができるまえはこのような患者はすぐに亡くなり突然死に分類されていた。
だからくも膜下出血の発生率は実は10倍以上 という日本の調査結果↓がある。
Incidence and prognosis of subarachnoid hemorrhage in a Japanese rural community

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