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2020年1月12日

遠隔虚血コンディショニングと脳卒中後の認知障害


Efficacy of remote limb ischemic conditioning on poststroke cognitive impairment
2019  12月  中国

脳卒中後の認知障害はめずらしくなく、さらに認知症へ進む者もいる。

遠隔虚血コンディショニング(remote limb ischemic conditioning:RLIC)は腕や脚の血流を一時的に止めて虚血による離れた臓器の保護反応を引き出すという考え方で、RLICには脳卒中などの虚血イベントのまえ(pre)とあと(post)におこなうものがある。

脳卒中後のRLICには梗塞拡大を防ぐ効果が報告されているが認知機能の低下については報告がほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。




非心原性の急性脳梗塞の患者104人について、

通常のリハビリのみと、
通常のリハビリ+RLICのグループにわけた。

おのおの6ヶ月間継続してこの前後での認知機能(Montreal Cognitive Assessment score)、脳血流速、脈波速度等を測定 比較した。

RLICは健常側の上肢にカフを巻いて200mmHgで5分間圧迫/5分間解放を1日5セットおこなった。



次のようになった。

・RLICグループでは認知機能のとくに視空間 実行機能 注意力のスコアがあきらかにすぐれていて、日常生活動作スコアと事象関連電位P300の遅延時間と強度がおおきく改善された。

・さらに中大脳動脈の流速(MCA-Vm)が有意に速くなった。

脳卒中後の遠隔虚血コンディショニングは認知機能 とくに視空間 実行機能 注意力のあきらかな改善がみとめられた、


というおはなし。

図:中大脳動脈の流速 遠隔虚血コンディショニング



感想:

脳卒中ではないけれど↓。
血管性認知症を治す遠隔虚血コンディショニング

80代の認知を正す「遠隔虚血コンディショニング」

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