元2020 4月 フランス
同名半盲(Homonymous hemianopia)は、脳卒中後によくある視野障害の1つである。
これらの患者の中には幻覚を起こす人もいるが、その直接の原因と頻度はほとんどわかっていない。
そこで、脳卒中後の同名半盲患者での幻覚の発生と、脳病変の位置(ブロードマン領域)、頻度、およびタイプ別に神経解剖学的関係を検討してみたそうな。
後方領域に脳梗塞を発症した同名半盲患者116名を対象とした。
幻覚の頻度と性質については、同名半盲の幻覚に関する質問票(Questionnaire for Hallucinations in Homonymous Hemianopia)を用いて評価した。
各患者の脳病変の体積を3Dモデル化した。
次のことがわかった。
・大脳皮質梗塞による同名半盲患者116人のうち、85人は幻覚に関連する脳損傷位置のために除外した。
・残りの31人では、58%の患者が幻覚を経験していた。
・病変の大きさと幻覚の頻度との間には有意な逆相関が認められた。
・脳卒中後の半盲患者における幻覚の発生には、少なくとも一次視覚野(striate cortex)へのダメージが必要だったが、ブロードマン領域19、20、37はダメージを受けていないことが必要だった。
同名半盲患者の幻覚は、視覚野の損傷域と無傷の領域との間の複雑な相互作用によるものである可能性を示唆している、
というおはなし。
感想:
この幻覚は、ただの光や影もあれば具体的な形をともなうもの、色付きや、そのたびごとに違うものが見えることもある。3分の1は恐怖をおぼえるという。
ただでさえ頭やられて「基地外の可能性あり」の目で見られているのに、幻覚のはなしまでしだしたら目も当てられない。
なにが見えても だまっていたほうがいい。
[同名半盲]の関連記事