元2020 12月 中国
これまでの研究では、幼少期の栄養不良と高ストレスへの暴露がのちの高血圧、糖尿病、高脂血症、メタボリックシンドロームのリスク要因となることがわかっている。
そこで、脳梗塞との関係をたしかめるべく、1959-1961年の中国での大飢饉への胎児期での暴露との関連をくわしくしらべてみたそうな。
Kailuanスタディでの2006年時点で心血管疾患やがんのない者を対象とした。
彼らを1959-1961年の大飢饉への
未暴露者 1962-1964年生まれ 6774人、
胎児期暴露者 1959-1961年生まれ 3862人、
幼児期暴露者 1956-1958年生まれ 7151人、
に分類し、2017年までの脳梗塞の発生との関連を解析した。
次のことがわかった。
・10年前後のフォロー期間中に547例の脳梗塞が確認された。・未暴露群に対する調整後の脳梗塞リスクは、胎児期暴露群では1.45倍で、・とくに男性、過体重の者で高かった。・幼少期暴露群でも同様だった。
胎児期の栄養不良とストレスへの暴露は、成人後の脳梗塞リスクの上昇と関連していた、
というおはなし。
感想:
今朝のニュースで、
「和歌山の鳥獣害対策として二階幹事長が駆除政策を強調!」とあったのを見た。
スズメ駆除から大飢饉を招いた「大躍進政策」を連想したところにこの論文だったのでとりあげることにした。