元2021 11月 台湾
動脈瘤破裂によるくも膜下出血の治療は、クリップやコイルによって再出血を防ぐことを指す。
再出血のほかに、血管攣縮と遅発性の脳梗塞も合併症として起こりうる。
くも膜下出血治療後の再出血、血管攣縮、脳梗塞などの合併症の、アジア人についての長期の報告はほとんどないので、くわしくしらべてみたそうな。
2011-2017年のくも膜下出血患者のうち、
クリップ群4051人、コイル群4051人の患者を選び、
傾向スコアマッチング解析の対象とし、2018年までフォローした。
次のことがわかった。
・再出血リスクは、クリップ群にくらべてコイル群は1.36倍高かった。・血管攣縮および脳梗塞リスクもまた、コイル群がそれぞれ1.14倍、2.04倍高かった。・血管攣縮や脳梗塞を起こすリスク因子として、コイル治療、男性、高齢、高血圧、心不全、糖尿病、脳卒中の既往、が挙げられた。
くも膜下出血のコイル塞栓術はクリッピング術にくらべて、短期 長期の再出血、血管攣縮、脳梗塞などの合併症リスクがあきらかに高い、
というおはなし。
感想:
うえのグラフみると、時間が経つとコイルがはずれて動脈を塞ぐんじゃないか、と思いたくなる。
血管内治療の類は注意が必要。
良いことずくめではなしがうまいわりに、有効性が証明されていない。
医師がやってる感を演出するための流行にすぎない側面もある。