元2022 1月 アメリカ
脳卒中の診断には至らないけれど、臨床的に問題にならない程度の脳卒中様症状、たとえば 突然の視野欠損や脱力、認知障害、コミュニケーション障害などが経験されることがあり、
「ささやき脳卒中」(whispering strokes)と言われることがある。
これが、心塞栓症の兆候である可能性については確認がされていない。
そこで、TIAや脳卒中歴のない心房細動患者について、ささやき脳卒中症状との関連をくわしくしらべてみたそうな。
REGARDS研究から、脳卒中やTIA歴のない平均年齢64、2万人以上の自己申告の脳卒中症状との関連を、
心房細動の有無、抗凝固薬や抗血小板薬の使用別に、解析した。
次のことがわかった。
・心房細動患者の28.6%が(ささやき)脳卒中症状を経験した。・これら脳卒中症状は、心房細動でかつ抗血栓薬を使用していない患者で発症リスクが高く、・抗凝固薬使用者ではリスクは低かった。
脳卒中には至らない程度の脳卒中様症状である「ささやき脳卒中」は、心塞栓現象を反映している可能性が高い、
というおはなし。
感想:
「ささやき脳卒中」は、2007年の造語らしい。初めて目にした。
無症候性脳梗塞とかは少なからずささやいていた可能性がある、ってことでもある。