元2022 1月 日本
高血圧は認知障害と関連していて、降圧薬治療により認知機能の低下を抑えることができるとされている。
しかしこの根拠となる研究のほとんどは、もともと認知機能に問題のある者を除外している。
いっぽう、高齢者への降圧薬治療により認知障害が悪化するという報告もある。
つまり、認知機能のあるレベルをもって、血圧との関連が逆転する可能性が考えられるので、そのしきい値をあきらかにするべく日本人についてくわしくしらべてみたそうな。
65歳以上の外来患者で、認知障害リスクのある4076人について、
収縮期血圧と認知機能MMSEスコアとの関連を解析した。
次のことがわかった。
・収縮期血圧とMMSEスコアの関係は、MMSEスコア24点(軽い認知障害に相当)をもって変化した。・MMSEスコア24点以上の認知機能の保たれている被験者では、収縮期血圧の上昇にともなってMMSEスコアが低下した。・しかしMMSEスコア24点未満の認知機能障害の被験者では収縮期血圧が下がると、MMSEスコアも低下した。
収縮期血圧と認知機能との関連は、MMSEスコア24点を境に逆転する。つまり認知障害を呈する患者への降圧薬治療は認知機能のさらなる悪化をもたらす、
というおはなし。
感想:
ボケかけたひとほど自覚がないから、たとえこの事実を知っても降圧薬を飲み続けるにちがいない。