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2022年2月6日

脳の低周波ゆらぎからみた基底核梗塞

2022  1月  中国


脳梗塞は脳卒中の80%以上を占め、とくに大脳基底核の梗塞は運動、感覚、情動、言語の障害に影響する。その生理メカニズムの解明はリハビリテーション治療に役立つ可能性がある。

安静時脳機能MRIは全脳ネットワークの低周波ゆらぎ(ALFF)をしらべる方法としても期待されている。

とくに脳神経活動を反映する0.01-0.08Hzの低周波域のうち、slow-4(0.027-0.073Hz)およびslow-5(0.01-0.027Hz)はそれぞれ灰白質と前頭前野に由来するという報告がある。

そこで、大脳基底核の梗塞患者でのALFF、および低周波域全体に対する特定周波数の寄与率fALFFをもちいて臨床スコアとの相関をくわしくしらべてみたそうな。



急性の大脳基底核梗塞の患者 34人と健常者44人について、安静時脳機能MRI測定をおこなった。



次のことがわかった。

・梗塞患者は健常者にくらべて、右縁上回のslow-4のALFFが減少し、

・右中前頭回のslow-4が増加、

・両側の尾状核のslow-5が増加した。

・右尾状核のslow-5のfALFFが運動機能スコアFMAと負の相関を示した。


大脳基底核の梗塞患者は、健常者にくらべて、脳活動の低周波ゆらぎに特徴的な変化をしめしていた、


というおはなし。
slow-5とFMA


感想:

どういうわけか変化が脳の右側に偏っているところが興味深い。






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