元2022 4月 オーストラリア
ボツリヌス毒素の注射は痙縮を軽減する効果が示されているが、注射だけでは日常生活動作の改善にはつながらないことがメタアナリシスであきらかになっている。
そして、注射後にリハビリ介入した場合の改善可能性を検証するランダム化比較試験 InTENSEフェイズ3の長期結果がでたそうな。
上肢が重症痙縮の脳卒中経験者140人をランダムにリハビリ介入群と対照群に分けた。
リハビリ介入群では注射後、2週間の手首伸展固定ののち、1日1時間x10週間の動作訓練をおこなった。
対照群にはリハビリ方法を記した資料を渡したのみだった。
注射から3ヶ月後と12ヶ月後の上肢機能、痙縮、可動域、QoL等をブラインド状態で評価した。
次のようになった。
・上肢機能(Box and Block Test)およびその他すべての評価項目で、両群に有意な差はなかった。
脳卒中で上肢痙縮へのボツリヌス療法に集中的リハビリテーションを追加しても、まったくなんの違いもおきなかった、
というおはなし。
感想:
注射後の痙縮が緩んだ状態を維持したいなら、リハビリをやっても無駄でひたすら注射を打ち続けるしかない、って書いてある。
そもそも集中的上肢リハビリの根拠が否定されてるから無理もない↓。