元2022 9月 ポルトガル
脳卒中による頭痛が、容体が安定してなお続く状態を PHAPS(Persistent headache attributed to past stroke)という。
これまでの報告では、PHAPSの有病率は10-20%とされているが、ほとんどがレトロスペクティブ研究であり、もともと頭痛がちであったかや鎮痛薬の使いすぎなどの評価がなされていなかったので、
あらためてくわしくしらべてみたそうな。
2018-2019年の急性脳卒中のうち頭痛を訴えるすべての患者を対象として6-12ヶ月後に電話アンケートをおこなった。
次のことがわかった。
・急性脳梗塞患者121人のうち頭痛を訴えていたのは29人24.0%だった。・この29人のうち6人は電話フォローができなかった。・彼らの年齢中央値は53だった。・のこる23人のうち10人が持続性の頭痛であり、13人は持続性の頭痛ではなかった。・持続性頭痛の10人8.3%のうち8人は脳卒中以前から慢性的な頭痛もちだった。1人は薬による頭痛だった。
脳梗塞患者121人のうち10人8.3%が、6-12ヶ月後にも持続的な頭痛を訴えていたがかれらの大多数は慢性的な頭痛持ちであった。PHAPSの有病率はこれまで考えられていた値よりずっと低いのかもしれない、
というおはなし。
感想:
じぶんの脳が血を吹いたときにいちばん意外だったのは頭痛がなかったこと。
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