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2023年1月19日

こども脳卒中の視空間処理への影響

2023  1月  オーストリア


小児期の脳卒中はまれにしか発症しないため、その後の認知機能への影響はいまだ不明である。

こどもはおとなよりも回復すると思われがちだが、最近の研究では小児期の脳卒中は、注意、言語、処理速度など認知機能にひろく悪影響を与えることが示唆されている。

そこで、脳卒中の損傷脳半球が小児の視覚構成能力、視覚記憶におよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。



左脳または右脳の梗塞を経験した7-17歳の17人を対象に、

複雑な図形の模写と想起描写でスコアづけするRey-Osterrieth Complex Figure(ROCF)テストをおこなった。



次のことがわかった。

・損傷脳半球の側と発症時の年齢が図形の特定要素の想起能力に影響することがわかった。

・左脳損傷は、右脳損傷にくらべて、図形の内部構造の詳細の想起が困難だった。

・年齢では、5歳まえの発症がそれ以降の発症児よりも描写できる構造要素がすくなかった。


小児脳卒中の場合、左脳損傷は視覚の局所処理に、早期の発症は視覚記憶に悪影響すると考えられた、


というおはなし。
ROCFの図

ROCFの図
ROCF図形

感想:

こどもの脳は可塑性が高いはずなんだけど、すくなくとも認知機能にかんしては取り返しがつかないみたいなんだよね。


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