元2023 6月 中国
脳梗塞患者の血圧と機能的転帰との関連が報告されているが、これが因果関係によるものかはわかっていないので、
メンデルランダム化解析をこころみるとともに、降圧薬の種類との関連もくわしくしらべてみたそうな。
757601人を対象としたゲノムワイド研究から、収縮期および拡張期血圧に関連する遺伝子変異、特定の降圧薬効果に関連する遺伝子変異をそれぞれ抽出し、90日後のmRSスコアとの関連を解析した。
次のことがわかった。
・遺伝的に収縮期および拡張期血圧が高いことは脳梗塞後の障害または死亡(mRS2-6)とに関連していた。・脈圧(収縮期-拡張期血圧)は脳梗塞後の依存または死亡(mRS3-6)と関連していた。・アンジオテンシン変換酵素阻害薬とカルシウム拮抗薬は機能的転帰の改善と関連していた。・β遮断薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、サイアザイド降圧薬に関する遺伝変異は機能的転帰との関連を示さなかった。
遺伝的に予測される血圧の高さは脳梗塞後の機能的転帰を悪化させる原因の可能性がある。アンジオテンシン変換酵素阻害薬とカルシウム拮抗薬は機能的転帰の改善に有望である、
というおはなし。
感想:
「いい薬があるよ」と医師に勧められた降圧薬をのんだ初日に失神した経験がある。
その薬は、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)で、のちにディオバン事件として有名になった。
これに懲りて8年以上まえに降圧薬からはきっぱりと足を洗った。