元2023 11月 中国
便秘がちのひとは脳梗塞リスクが19%高いという報告がある。また、死亡率との関連も見られている。
しかし、これらの因果関係はあきらかでない。
そこで、暴露因子と関連の強い遺伝子変異を操作変数とすることでランダム化を担保するメンデルランダム化(MR)解析を用いて、便秘と脳卒中との因果関係をくわしくしらべてみたそうな。
次のことがわかった。
・横断研究に基づき、便秘と脳卒中有病率の関連を評価したところ、脳卒中リスクの増加と関連していた。・MR解析では、便秘が主幹動脈アテローム性動脈硬化症に影響を及ぼすことが明らかになった。・MR解析では、脳卒中全体やその種類別リスクとの有意な関連はみられなかった。・一方、逆MR解析では、逆方向の因果関係も認められなかった。・便秘と関連の強い遺伝子変異がLAS以外の病状と関連していなかった。
横断研究では便秘が脳卒中リスクとの間に関連が見られた。しかしメンデルランダム化解析では便秘は主幹動脈アテローム性動脈効果症との間に強い関連があることが示されたが、便秘と脳卒中の各種類との間に直接的な因果関係は認められなかった、
というおはなし。
感想:
便秘になると、腸内細菌叢のバランスが崩れて細菌から炎症関連物質がでて、全身性の炎症と酸化ストレスをもたらすから、ってことらしい。