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2024年2月26日

快楽を失った心:脳卒中患者が直面するアンヘドニアの隠された苦悩

2024  2月  スペイン

 
アンヘドニアは、快楽を経験する能力が低下することを指し、無快楽症ともいう。

アンヘドニアはうつ病の症状のひとつであると同時に、うつ病の発症を助長する永続的な行動特性であるとも言われている。

特に、脳卒中患者において、アンヘドニアはうつ病と密接に関連しており、その結果、日常的な喜びに対する感受性や、リハビリテーションプログラムに参加し健康的で活動的なライフスタイルを維持しようとする内発的な意欲が低下する。

このような状態は、患者の回復を妨げ、自律性、機能、生活の質を低下させる可能性がある。

そこで、脳梗塞および脳出血の亜急性期および慢性期におけるアンヘドニアの有病率、程度、および関連する因子をくわしくしらべてみたそうな。




上肢の運動障害を呈する亜急性期および慢性期の脳卒中患者125例を対象にした。

ベックうつ病目録-II(Beck Depression Inventory-II)から、この病態の症状を表す4つの項目(喜びの喪失、興味の喪失、活力の喪失、セックスへの興味の喪失)を用いて、参加者のアンヘドニアの程度を測定した。

さらに、年齢、性別、教育レベルが同程度の健常者71名のサンプルと比較した。



次のようになった。 

・脳卒中患者は、健常対照者の4.3%に比べ、脳卒中の種類や病期、運動障害の程度、その他の臨床変数にかかわらず、アンヘドニアの有病率は18.5~19.7%であり、その程度とともに有意に高かった。

・さらに、脳卒中後のアンヘドニアは、長期的には、意欲の低下や疲労や怒りなどのネガティブ気分と関連していた。

・重要なことに、アンヘドニアの程度は、関連する感情因子を調整したのちも、健常対照群よりも脳卒中患者で有意に高かった。


脳卒中後の無快楽症すなわちアンヘドニアはおよそ5人に1人にみられ、その程度も健常者よりもあきらかに高かった、


というおはなし。
脳卒中後のアンヘドニア

脳卒中後のアンヘドニア

脳卒中後のアンヘドニア

脳卒中後のアンヘドニア


感想:

アンヘドニアは治療すべき症状なのか?

シニカル(懐疑的、皮肉な)なだけではないのか。じぶんを振り返っておもう。



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