元2024 3月 中国
多くの先行研究では、肥満は脳梗塞後の機能的転帰を悪化させることがしめされている。
しかし、肥満が死亡率や再発率、再入院率を低下させるという研究もあり、肥満パラドックスとして知られている。
そこで、メンデルランダム化(MR)解析を用いて、遺伝的に予測される肥満と脳卒中後の転帰との「因果関係」をくわしくしらべてみたそうな。
UK BiobankとGIANTコンソーシアムにより、ボディマス指数(BMI:806,834人)とウエスト・ヒップ比(WHR:697,734人)に関連の強い操作変数を特定した。
脳梗塞後の機能的転帰のデータはGenetics of Ischemic Stroke Functional Outcome network(6012人)から得た。
次のことがわかった。
・遺伝的に予測されるWHRと機能転帰の悪化に有意な関連があった。・遺伝的に予測されるBMIと機能的転帰の悪化に関連はみられなかった。・WHRに対する脳梗塞後の機能的転帰との間の全体的なパターンは、BMIを調整した後ではもはや存在しなかった。