元2024 12月 スイス
心房細動(AF)は、認知機能低下や認知症リスクを高めることが知られている。
一方で、コーヒーの摂取が認知機能を向上させる可能性が示唆されているが、その効果が心房細動患者に及ぶかどうかは明らかでない。
そこで、心房細動患者におけるコーヒー摂取と認知機能の関連性をくわしくしらべてみたそうな。
スイスの多施設共同コホート研究(Swiss-AF)のデータを用いた。65歳以上の心房細動患者2,413名を対象に、過去12か月間のコーヒー摂取量を質問票で評価した。
さらに、モントリオール認知評価(MoCA)やココスコア(CoCo)などの詳細な神経認知テストを実施し、認知機能を測定した。炎症マーカー(IL-6や高感度CRP)の測定を行い、コーヒー摂取量との関連性を解析した。
次のことがわかった。
・1日1杯未満のコーヒー摂取者を基準とした場合、摂取量が多いほど認知機能スコアが高い傾向が観察された。・特に、1日2~3杯および4~5杯の摂取群では、統計的に有意な認知機能の向上が確認された。・また、炎症マーカーの低下も認められ、IL-6は摂取量が多いほど有意に低下していた。・これらの結果は、年齢や性別、身体活動量、喫煙、既往歴などの交絡因子を調整した後でも一貫していた。
コーヒー摂取は、心房細動患者における認知機能の低下を軽減し、炎症を抑制する可能性がある。本研究の結果は、コーヒーが心房細動患者における認知機能維持のための補助的な手段となり得ることを示唆している、
というおはなし。
感想:
心房細動を癒やすわけではない。ボケの進行を食い止めるってこと。
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