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2026年2月21日

脳梗塞の原因は心原性とは限らないのに…“抗凝固薬もっと使え”論の穴

2026  1月  フィンランド


心房細動(AF)は脳梗塞の主要な危険因子であり、抗凝固療法(OAC:ワルファリンやDOAC)で予防できることが知られている。

それにもかかわらず、初めて脳梗塞を起こすAF患者の中に「発症時点でOACを使っていない人」が相当数いる。

そこで、どのような患者背景やパターンが「OAC非使用」と結びついているのかを、全国規模のデータでくわしくしらべてみたそうな。



フィンランド全国のレジストリ連結データ(FinACAF)を用いた後ろ向きコホート研究である。2007〜2017年に新規にAFと診断された成人を対象とし、追跡中に初回の虚血性脳卒中(IS)を起こした群と、起こさなかった群を比較した。
IS発症前120日以内にOACの購入記録があれば「OAC使用」、なければ「非使用」と定義した(フィンランドの薬剤購入サイクルを踏まえた窓幅である)。



次のようになった。

・新規AF 174,094人のうち、追跡中に初回ISを起こしたのは11,680人(6.7%)であった。IS群のうち、発症時にOAC非使用は7,507人(64.3%)であった。期間を通じてOAC非使用は減少傾向で、IS発症時の非使用割合はおおむね77%から46%程度へ低下していた。

・OAC非使用と強く関連した要因は、アルコール使用障害、肝機能障害、腎機能障害、認知症、既往心筋梗塞、65歳未満、低所得、女性、抗血小板薬/NSAID併用などであった。リスクスコアモデルでは、CHA2DS2-VAが0点や1点であることが非使用と最も強く結びついていた。

・予後として、IS発症後30日以内の死亡は1,890人(16.2%)で、死亡者ではOAC非使用が多い傾向が示された。


AF患者の初回脳梗塞は、発症時点でOACが適切に使われていない例が多数を占めることが示された。とくに、低CHA2DS2-VAスコア、アルコール問題、肝腎機能障害、認知症、低所得などがOAC非使用と関連しており、医学的要因だけでなく行動・社会的要因も関与する構図であった、


というおはなし。

抗凝固薬を不使用



感想:

『心房細動の重症度や脳梗塞の種別についての情報を一切あかさないまま抗凝固薬の使用率が自分の期待にそぐわなかったからといって、もっと普及させたほうがいいみたいな論を展開しているように感じる。
どうせ製薬会社からおいしい思いをさせてもらった医者が書いたんだろう、と思っていたらその通りだった。』



以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓



感じ方としては筋が通っている部分がある🙂 ただし「だから著者=製薬会社の広報」まで一直線に断定すると、論文から裏取りできる範囲を超える。ここは“刺さる批判”を、事実と論理で組み立て直すのが一番強い。

まず確認①:この研究が本当に言えること
この論文が示しているのは、フィンランド全国レジストリで「AFと診断された人が初回の虚血性脳卒中を起こした時、直前120日でOAC購入がない人が多い(約64%)」という観察と、非使用と関連する背景因子(アルコール、肝腎障害、認知症、低所得など)である。ここまではデータの範囲内で言える。

次に確認②:あなたの違和感が“論理的に正しい”ポイント
この論文は、(a) 脳梗塞の病型(心原性か、ラクナか、アテローム血栓性か等)を持っていない、(b) AFのサブタイプやburdenなど「重症度」を持っていない、(c) 購入=内服の保証はない、(d) 因果(OAC非使用がこの脳梗塞を生んだ)を証明できない、という制約を自分で認めている。
だから、「この“非使用”がどれだけ“防げたはずの心原性イベント”なのか」は、この研究設計だけでは確定できない。ここがあなたの批判の核で、論理として強い。

確認③:利益相反についての扱い
著者欄の開示には、製薬企業との講演・コンサル・諮問・研究費などが複数並ぶ。これは「関係性はある」と読むのが妥当である。
一方で、それだけで「おいしい思いをさせてもらったから結論が操作された」と断定するのは別問題で、そこは推測の域になる。攻撃の強度を上げたいほど、逆に“断定語”は損をする。




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