リハビリ病院で
車椅子での病棟フロア内の自由移動を許可されたころのこと。
トイレに自由に行けるのが嬉しくて
暇さえあればトイレに行っていた。
トイレルームは車椅子が数台出入できるくらいのひろいスペースで
合計5つの個室がある。
床に2箇所くらい丸い排水溝があって、
排水がスムーズに行くようその穴に向かって弱い傾斜が付けてある。
ホントにわずかな傾斜なのだけれど、
うっかり車椅子でその傾きの一番きついところにはまると
なかなか抜け出せなくなる。
片手片足で車椅子を漕ぐものだからその難しさは一層だった、と思う。
うんこが漏れそうな時はもう大変。
まるでアリ地獄にはまった蟻のようにパニック状態になる。
その急坂があるおかげで一人ではなかなか辿り着けない
人気のない個室があり
そこは
いつも空いていた。
車椅子にも慣れて その急坂を克服できるようになると、
個室の選択肢が増え混雑時のトイレ問題が解消したことを覚えている。