ベッドと車椅子との間の乗り移りができるようになったころのこと。
ベッドの縁に腰掛けて床頭台の上の本を取ろうと
手を伸ばした途端、ベッドからすべり落ちた。
尾てい骨の部分をしたたかに打ち、
それはもう、痛かった。
音がすごかったので看護師が駆けつけてきた。
そのときにはすでにベッドによじ登り
痛みをこらえ、何事もなかったようにふるまっていたのだが
すぐに要注意人物としてマークされ、
それ以降 少しでも勝手な動きをするとこっ酷く叱られるようになった。
このころは病院のルールが未だよく理解できていなくて
精神的にホントきつかった。
洗面所で、車椅子の爺さんに、
『こんなところに止めたら通れないだろッ!』
と怒鳴られた記憶もある。
けどいまは懐かしい。