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2018年6月30日

痙縮を解く「経穴腸線注入」のメカニズム


Catgut implantation at acupoints increases the expression of glutamate aspartate transporter and glial glutamate transporter-1 in the brain of rats with spasticity after stroke
2018  6月  中国

脳卒中後の手足の痙縮をやわらげることはリハビリをすすめる上でのおおきなテーマである。

脳卒中による痙縮は神経伝達物質であるグルタミン酸の過剰による興奮毒性が原因とする説がある。

いっぽうで経穴への腸線(動物の腸からつくった縫合糸:Catgut)注入により脳卒中後の痙縮が緩和されたとする動物実験報告がある。

そこで、経穴への腸線注入による痙縮緩和効果と、このときの脳内でのグルタミン酸トランスポーター2種の発現を検証してみたそうな。


ネズミを人為的に脳虚血と再灌流をした3時間後に
4つのツボ(GV14,GV6,CV4,CV12)に腸線注入をおこなった。

その後の 神経症状、痙縮度、梗塞サイズ、GLAST,GLT-1の発現量を比較したところ、


次のようになった。

・脳虚血によりネズミに痙縮がおきた。

・腸線注入グループで神経症状がおおきく改善され、

・筋肉の緊張も低下し、梗塞サイズも小さくなった。

・損傷脳側でグルタミン酸トランスポーターGLAST,GLT-1の発現が増加していた。

経穴への腸線注入により脳梗塞ネズミの痙縮が緩和された。これはグルタミン酸トランスポーターの増加による効果かも、、、


というおはなし。
図:キャットグット注入による脳梗塞減少効果

感想:

鍼の効果を持続させるためにCatgutを埋め込むんだって。まったく知らなかったよ。

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