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2017年5月22日

運動野刺激療法で手がうごくようになるのか?


Motor cortex stimulation does not lead to functional recovery after experimental cortical injury in rats.
2017  5月  オランダ

脳損傷による運動麻痺への治療法として脳の表面に直接電極を貼る運動野刺激療法(MCS)がある。MCSは神経可塑性をうながすとされ、通常リハビリとの併用で脳卒中患者に効果があったという報告もある。

そこで MCSだけで運動麻痺がどの程度改善するものか実験してみたそうな。


人為的に脳損傷をあたえ運動麻痺をおこしたネズミの運動野に電極を貼り、1日2時間x30日間 微弱なパルス電流をながした。

この治療前後での前脚の運動機能を複数の指標で評価した。

また脳損傷部位の大きさ、代謝活動の変化をPETで測定し 比較した。


次のようになった。

・運動野と線条体を部分的に破壊し 前脚の運動障害をつくりだすことができた。

・しかし損傷部位へのMCSは、刺激なしグループとくらべていかなる運動機能の改善ももたらさなかった。

・また損傷部分のサイズや代謝活動の範囲もまったく差がなかった。

運動野刺激療法MCSは、それ単体では運動障害の改善にはならなかった、


というおはなし。
図:運動野刺激療法MCS

感想:

脳に直接電極を貼ってこのありさま。 おでこに乾電池をつなげるtDCSは推して知るべしだな。

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