2019年1月4日

脳梗塞の「くしゃみ療法」とは


The Effect of Sneezing on the Reduction of Infarct Volume and the Improvement of Neurological Deficits in Male Rats
2018  11月  イラン

くしゃみ反射は「ヴァルサルヴァ効果」に似て、一時的な息こらえによる胸腹部の圧上昇で静脈が圧迫され心臓への血液の戻りが減少する、次いで交感神経の反発により心臓のアウトプットが上がり血圧が上昇する。

この血圧上昇効果で虚血に陥った脳にふたたび血が巡るようになることが期待できる。

そこで、動物をつかって脳梗塞の「くしゃみ療法」を実験してみたそうな。


67匹のネズミを用意して、4グループに分けた。

それぞれ、1)脳梗塞まえにくしゃみ、2)脳梗塞のあとにくしゃみ、3)脳梗塞のまえとあとにくしゃみ、4)比較グループ、とした。

くしゃみ反射は麻酔中に刈り取ったひげを両鼻腔に詰めこむことで誘導した。

脳虚血の24時間後の梗塞サイズと神経症状を比較したところ、


次のようになった。

・くしゃみグループで梗塞サイズと脳浮腫がちいさくなった。

・梗塞サイズと神経症状の改善が最大だったのは、脳梗塞のまえとあとにくしゃみをさせたグループだった。

・脳梗塞のあとにくしゃみをしたグループでは浮腫の改善効果が著しかった。

・とくに中大脳動脈域での保護効果が観察された。
誘導したくしゃみによって脳梗塞のダメージを抑えることができた。脳血管内の一時的な血圧上昇が虚血域への血流をうながしたと考えられる、


というおはなし。

図:いびきのタイミングと脳梗塞体積


感想:

ひとに応用するときには意識的な息み動作をさせるのかな。

それよりも くしゃみを誘導する刺激のために「刈り取ったひげ」を鼻に詰める必要が理解できない。実験者の猟奇性を感じる。
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