2019年2月1日

がんばって手脚を動かしても効果がない理由


Frequency-specific functional connectivity related to the rehabilitation task of stroke patients
2019  1月  中国

脳卒中の片麻痺からの回復のためには手脚をうごかす訓練をおこなうことがもっとも効果的であると信じられている。

訓練と脳の可塑性により脳機能ネットワークが再編される。このとき脳皮質の各領域間で機能的に同期した低周期の活動パターンが観測できる。この同期の程度をもって「機能結合性」とし回復度が反映されると考えることができる。

そこで、リハビリ訓練がダイレクトに機能結合性に反映されるものか、MRIよりも周波数分解能の高い近赤外線センサーでくわしくしらべてみたそうな。


右または左脳損傷の脳卒中患者18人と健常者16人について、

24チャンネルの近赤外線センサーをもちいて、
安静時および四肢の運動訓練をした直後の脳活動を測定した。

このデータから、各チャンネル間の位相の同期度を評価したWPCO(wavelet phase coherence)を機能結合性の指標とした。

さらにWPCOは次の4つの周波数バンド別に評価した。
I, 0.6-2 Hz
II, 0.145-0.6 Hz
III, 0.052-0.145 Hz
IV, 0.021-0.052 Hz

これらはそれぞれ順に、心拍、呼吸、筋肉、神経 に由来する活動のゆらぎを反映していると考えられている。


次のことがわかった。

・健常者は4つのバンドすべてで安静時での結合性が訓練後よりもつよかった。

・脳卒中患者では、バンドⅡまたはⅢでのみ訓練後の結合性の増強がみられ、とくに右脳損傷患者で顕著だった。

・しかし、神経活動を反映すると考えられているバンドⅣでの訓練後の結合性の増強効果はまったく見られなかった。

健常者と脳卒中の左右脳損傷患者で安静時および運動訓練後の結合性にあきらかなちがいがみられた。とくに運動訓練がバンドⅣでの結合性にまったく影響しなかったことから、手脚の運動は神経リハビリとしては意味が無さそうである、


というおはなし。

図:機能結合性リハビリ後の


感想:

これら最新エビデンス↓の背景がわかってきたってことやね。
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない

コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない

訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった

JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない
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