2019年10月21日

薬を飲まないから認知障害になるのか?


Cognitive impairment and medication adherence post-stroke- A five-year follow-up of the ASPIRE-S cohort
2019  10月  アイルランド

脳卒中経験者の38%は認知障害、10%は認知症になるという。

認知機能に問題を抱えると再発予防のための服薬の順守率が下がるとする報告がある。

いっぽう服薬を順守しないことによる認知機能の低下についての調査はまだないので、これらをくわしくしらべてみたそうな。



脳卒中患者108人を5年間フォローした。

認知機能の評価には、
6ヶ月後 Montreal Cognitive Assessment:MoCA 、
5年後 National Institute of Neurological Disorder sand Stroke (NINDS) を用いた。

降圧薬と脂質低下薬、抗血栓薬の服薬順守評価については
アンケート Medication Adherence Rating Scale (MARS-5)と、
処方箋データベースを活用した。



次のことがわかった。

・5年後の認知障害率は35.6%だった。

・非服薬順守率は脂質低下薬15.1%、抗血栓薬30.2%だった。

・12ヶ月後の非服薬順守と5年後の認知障害にはあきらかな関連はなく、

・6ヶ月後の認知障害と5年後の非服薬順守にも関連はみられなかった。

・ただし認知障害を示した患者が服薬の介助を受けていることはすくなくなかった。

再発予防の服薬を守らないことで認知障害になるわけではないことを初めて示した、


というおはなし。

図:服薬遵守と認知障害



感想:

脳卒中イベントそのものが認知障害の原因として大きすぎて、薬の影響は比較にならないってことなんだな。
nature.com:降圧薬を飲まないのは認知機能が低いから

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