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2020年1月5日

Stroke誌:喫煙ステータスと脳梗塞からの回復


Smoking Status and Functional Outcomes After Acute Ischemic Stroke
2020  1月  日本

喫煙は脳卒中のリスク要因であり、吸う本数がふえるほど脳卒中になりやすくなる。
さらに禁煙により再発や死亡するリスクを抑えられることもわかっている。

いっぽうニコチンはいくつかの中枢神経系疾患に保護作用を示すと考えられているため脳卒中後の喫煙については賛否がある。

脳卒中後の喫煙状況と回復度の研究はほとんどないので、日本人でくわしくしらべてみたそうな。




2007-2017 福岡の7病院の脳梗塞患者10825人について、

喫煙ステータスと3ヶ月後の機能回復度との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・患者は平均年齢70、42.7%が非喫煙者、32.4%が元喫煙者、24.9%が現在喫煙者だった。

・回復不良(mRS2以上)リスクは現在喫煙者で高く、元喫煙者では非喫煙者と同レベルだった。

・しかし、元喫煙者のうち2年以内に禁煙した者に限定すると回復不良のオッズ比は非喫煙者の1.75倍だった。

・現在喫煙者の喫煙本数がふえると回復不良リスクも高かった。

現在喫煙もしくは最近まで喫煙していた脳梗塞患者の回復不良リスクはあきらかに高かった、


というおはなし。

図:禁煙と脳卒中の回復



感想:

喫煙が回復に良いとする例↓。
くも膜下出血のあと禁煙するべきでない理由

nature.com:喫煙と高血圧はくも膜下出血患者に良い