元2020 4月 中国
脳卒中患者の上肢機能回復と運動関連皮質機能の回復についての、
ミラーニューロン理論に基づく視覚フィードバック療法(VFT:visual feedback therapy)の効果をfMRIを用いてくわしくしらべてみたそうな。
脳卒中で片麻痺の患者をVFT群16人とコントロール群15人にわけた。
VFT群では上肢をつかった日常生活上の動作を3つの角度から撮影したビデオを見せ、同じ動作を実行させる。これを8週間継続した。
両群には通常のリハビリもほどこした。
バーセルインデックス(BILLS)、Fugl-Meyer評価(FMA)スケール、体性感覚誘発電位(SEP)、fMRIを測定してくらべた。
次のことがわかった。
・8週間後、すべての指標が改善し、・コントロール群にくらべVFT群では、FMAスコア、BI、SEPのN9とN20の遅延時間と振幅が有意に改善した。・訓練から2ヶ月後のfMRIはVFT群で中心前回、頭頂葉、補足運動野の活性化の程度が有意に高かった。
ミラーニューロン理論に基づく視覚フィードバック療法は脳卒中患者の上肢運動機能と日常生活動作の改善に有効なアプローチである。この治療メカニズムは、ミラーニューロン系と運動野を活性化させることで、運動の再学習を促進する。さらに視覚フィードバックに参加した患者でのみ体性感覚誘発電位の振幅が増加した、
というおはなし。
感想:
動作観察トレーニングだな。
ビデオをみて真似るだけのリハビリはコロナの時代にこそもとめられている。