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2020年8月10日

ボツリヌス注射と上肢運動パフォーマンス

2020  7月  アメリカ


脳卒中経験者の20-40%は痙縮を経験し、その97%は中等度以上の痙縮レベルという。

痙縮があると筋力が低下し、運動能力も低下する。

ボツリヌス神経毒(BoNT)注射は局所的な痙縮に対する第一選択の治療法として考えられている。

そこで、脳卒中経験者での痙性上腕二頭筋の力制御に対するBoNT注射の効果を定量評価してみたそうな。



平均年齢52、脳卒中片麻痺患者10人の上腕二頭筋にBoNT100単位を与えた。

痙縮度の評価は Modified Ashworth Scale (MAS)と反射トルク、および肘屈筋力と運動パフォーマンス(最大筋力下の変動のおおきさ)、

を注射の1週間前と注射3-4週間後に測定した。



次のようになった。

・予想とおり、BoNT注射によりMASスコアと反射トルクおよび肘屈筋力は低下した。

・しかし運動パフォーマンスはは注射まえと同レベルにとどまった。


ボツリヌス神経毒の注射は痙縮を軽減し筋力を低下させる一方で、その運動パフォーマンスはなにも変わらないことがわかった、


というおはなし。
ボツリヌス神経毒注射と痙縮


感想:

ボツリヌス療法は一時的に筋肉が緩むものの、ただそれだけのことで日常生活に影響するような改善は「いっさい見られない」、がこれまでの結論。




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