元2020 8月 ノルウェー
疲労は動脈瘤性くも膜下出血(aSAH)後によくある後遺症の1つである。
その原因メカニズムは脳梗塞や脳内出血後の疲労と同様にあきらかになっていない。
また、慢性期でのaSAH疲労の有病率については報告によりおおきく異なっているので、予測因子を含めてくわしくしらべてみたそうな。
aSAHから1-7年の患者について、疲労重症度評価(FSS)をおこない、関連因子を解析した。
次のことがわかった。
・患者726人のうち356人で評価が完遂した。・疲労度スコアFSSの平均は4.7で、4.0以上の疲労患者は69.7%だった。・疲労を有する患者の頻度は時間とともに有意な低下を示さなかった。・疲労と関連する因子として、ニコチンの使用、脳卒中時の意識消失、動脈瘤治療まえの再出血、GCS14未満、大量のくも膜下出血、急性水頭症、重度の血管攣縮が同定された。
くも膜下出血後の疲労は7割の患者にみられ、何年経っても改善しなかった。関連因子に共通する背景として、ドーパミンの不均衡をもたらす炎症性サイトカインの存在が考えられる、
というおはなし。
感想:
サイトカインでドーパミン云々がちょっと新鮮。