元2020 8月 日本
心房細動患者の重篤な有害事象である脳梗塞と大出血には季節的な変動があると考えられているが報告はすくないのでくわしくしらべてみたそうな。
心臓血管研究所の患者登録事業 Shinken Database の心房細動患者3581人について解析した。
次のことがわかった。
・心房細動患者の脳梗塞と大出血リスクを評価する CHADS2 および HAS-BLED スコアの中央値はいずれも1ポイントだった。・58.1%に経口抗凝固薬(ワルファリンやDOACs)が処方された。・脳梗塞(IS)、頭蓋外出血(ECH)、頭蓋内出血(ICH)を北半球の季節別に集計した。・平均2.4年間にIS90例、ECH73例、ICH33例あった。・季節ごとの発症率は、春、夏、秋、冬、1000人あたりそれぞれ、ISが8.5、8.8、7.5、16.8、ECHが7.2、9.7、3.8、13.1、ICHが2.7、1.9、3.8、7.0であった。・夏季のECHではDOACs患者が相対的に増加していた。
心房細動患者では、脳梗塞、頭蓋外出血、頭蓋内出血にあきらかな季節変動が認められ、一貫して冬にもっとも高い値を示した。頭蓋外出血のピークは夏にわずかに認められた、
というおはなし。
感想:
夏の脱水で、DOACsが濃くなり大出血にいたるのだとか。