元2021 4月 インド
脳卒中患者の運動障害への経頭蓋直流電気刺激(tDCS)研究のおおくは、セッション数がとても少なく電流も弱い(1-2mA)。
そこで、セッション数と電流をふやして効果をくわしくしらべてみたそうな。
2015-2019年の脳梗塞または脳出血の患者60人を、
リアルtDCS群と偽tDCS群にわけた。
リアルtDCSでは、2-3mAの直流電気刺激を1日2回、週6日、2週間ほどこした。
陽極と陰極をそれぞれ損傷脳の同側と対側の運動野の位置に配置した。
すべての患者には運動認知リハビリテーションをほこどした。
運動機能については、Fugl-Meyer、Jebson-Taylor手指機能テスト、Barthel indexを用いて評価した。
次のようになった。
・患者平均年齢は46.9、73.3%が男性で、6名が途中脱落した。・発症から介入開始までの時間と運動転帰は有意に関連していた。・すべての患者で運動機能の改善が認められたが、発症から介入開始までの時間で調整すると、リアルtDCSは偽tDCSにくらべて運動機能、気分、認知機能のいずれについても優れていなかった。・リアルtDCS群のうち1名は、陽極の下に水ぶくれができて脱落した。別の3名はセッション中に一時的なチクチク感を訴えた。
脳卒中患者への集中的なtDCS治療では運動機能や認知機能になんの改善も見られなかった、
というおはなし。
感想:
tDCSは電流が弱すぎて脳に届いていないことがわかっている。電流を強くすると水ぶくれができる。
やけどする寸前のチクチク感のがまんが治療体験を生んでいる。
