元2021 6月 メキシコ
脳梗塞は同名性視野欠損(homonymous visual field defects:HVFDs)の主な原因である。
脳梗塞の慢性期でも回復を示すとする報告もあるがデータはすくない。
そこで、脳梗塞でHVFDsになった患者の長期の回復可能性とその予後因子について、くわしくしらべてみたそうな。
後方循環系梗塞からのHVFDsで、発症から6ヶ月以降に2回以上の動的視野測定を受けた患者111人を対象とした。
次のことがわかった。
・患者の年齢中央値は60、54%が女性だった。・13.5ヶ月前後のフォローの結果、15.8%に自発的な視野改善が認められた。・視野改善が起きやすい因子は、50歳未満、凝固亢進による後方循環系梗塞、または椎骨動脈解離、であり、・完全同名半盲の場合は回復がわるかった。
同名半盲における視野の改善は、6ヶ月以降にも観察される。50歳未満で椎骨動脈解離など後方循環系梗塞が病因のときに回復がおきやすかった、
というおはなし。
感想:
半側空間無視にくらべると、同名半盲はあまり話題にならない印象がある。
頭を回せば隠れたところも見えるはずだから、すぐに慣れてしまうのだろうか。
