元2021 5月 中国
人体に必須の微量栄養素であるセレン(Se)は抗酸化作用、抗炎症作用、免疫調節を担っていると考えられ、糖尿病、甲状腺疾患、がん、認知症との関連が報告されている。
しかし脳卒中との関連についてはわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。
初回脳卒中の患者1255人と年齢、性別のマッチする対照群1255人について、
血液中のセレン濃度を測定し、関連を解析した。
次のことがわかった。
・全体として、血中セレン濃度と脳卒中トータルおよび脳梗塞との間には、負の相関が認められた。・セレン濃度94.1 ng/mL未満の群にくらべて高い群では、有意に脳梗塞のリスクが低かった。・この傾向は女性ではなく男性にのみ見られた。・さらにビタミンE濃度の高い群でこの関連は顕著だった。・血中セレン濃度と脳出血との間には男女ともに有意な関連は認められなかった。