元2021 8月 スウェーデン
歩行速度は健康度や加齢を反映し、横断歩道を安全に渡る能力や転倒しやすさにも関係する。
そこで、脳卒中の慢性期にある軽中等度の障害のある患者の最大歩行速度と快適歩行速度との関連をくわしくしらべてみたそうな。
高齢の脳卒中経験者104人(平均年齢67)および地域在住の対照群154人(平均年齢72)について、
10mまたは30mの歩行テストで歩行速度(快適歩行速度と最大歩行速度)を測定した。
次のことがわかった。
・脳卒中経験者の最大歩行速度は、快適歩行速度を1.41倍すると推定できることがわかった。・対照群では、この係数が1.20だった。・脳卒中経験者では、年齢、性別、脳卒中からの経過期間はこの関連に影響しなかった。・対照群では、年齢が高い、女性である、と最大歩行速度は低下した。これらで補正すると、係数は1.07になった。
脳卒中経験者の最大歩行速度は、個人が快適と感じる歩行速度に1.41をかけることで推定できる。
この推定値は、年齢、性別、脳卒中からの期間、に影響されなかった、
というおはなし。
感想:
脳卒中経験者は、少なくなった認知リソースのおおくを姿勢制御に割り振っているために歩くのが遅い。
筋力の限界で遅いわけではないから、その気になりさえすれば1.4倍まで出せるってこと。