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2021年8月16日

「雷鳴頭痛」なのにやがて治ってしまう症候群とは

2021  8月  フランス


可逆性血管攣縮(れんしゅく)症候群:RCVS は、「雷鳴頭痛」と呼ばれる突然の激しく強い頭痛で始まり嘔吐を伴うこともあるが、1-2週間で収まり、比較的若年の女性におおい。

さいきんのイタリアの研究では、RCVS患者の30%は雷鳴頭痛をともなわずに発症し、雷鳴頭痛がある場合よりも重症化する傾向があった。

そこで、RCVS患者の発症時の雷鳴頭痛と神経合併症についてくわしくしらべてみたそうな。



フランス人のRCVS患者345人について、雷鳴頭痛の有無と3ヶ月後の転帰との関連を解析した。



次のことがわかった。

・雷鳴頭痛ありの281人とくらべて雷鳴頭痛のない64人は、神経合併症があきらかにおおかった。(61% vs. 24%)

・神経合併症の種類別には、頸動脈解離がもっとも関連性が強く(28% vs. 5%)、

・次いで、可逆性後頭葉白質脳症(17% vs. 3%)、けいれん発作(9% vs. 2.5%)、くも膜下出血(41% vs. 16%)、の順だった。

・機能的転帰は両群で同等であり、90%以上の患者でほぼ完全回復した(mRS0-1)。


可逆性血管攣縮症候群の発症時に雷鳴頭痛がない場合は、頸動脈解離やくも膜下出血の合併症のリスクが高かった、


というおはなし。
雷鳴頭痛


感想:

くも膜下出血は通常考えられているよりもはるかに高頻度でおきている。


頭痛の症状しかないためおおくの患者は病院へゆかず、我慢しているうちに自然治癒してしまう。

意識を失うような超重症の患者のみが病院へ担ぎ込まれるため見かけ上の死亡率は高い。


可逆性血管攣縮症候群もそういった状況の観察結果のひとつだろうな、、、と思い関心を持ったら↓、そうだった。


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