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2021年10月20日

Stroke誌:比例回復則は生活の質QoLに影響する?

2021  7月  アメリカ


脳卒中後の運動障害は、発症後数カ月間のうちに、その失われたぶんの運動機能の70%が自発的に回復する。これを比例回復則とよぶ。

しかし、重度の障害があった患者では比例回復則に当てはまらない。

健康関連QoLが比例回復則と関連するものかどうか、くわしくしらべてみたそうな。



2017年の脳梗塞患者84人(平均年齢68)について、

3ヶ月後の運動機能を、Fugl-Meyer 上肢(FM-UE)およびMotricity Index(腕、脚、体幹のコントロール)で評価した。

最大可能スコアゲインの70%以上を達成した患者を「比例回復者」とした。

健康関連QoLは、Neuro-QOLの上肢、抑うつ、認知の3ドメインで評価した。



次のことがわかった。

・FM-UEおよびMotricity Indexの両方での比例回復者の割合は48.8%だった。

・Motricity Indexで比例回復しなかった患者は抑うつの程度が強かった。

・FM-UEで比例回復しない患者と健康関連QoLの関連はなかった。


気分の問題以外では、比例回復則をみたさない患者の健康関連QoLは必ずしも損なわれていなかった、


というおはなし。
比例回復則


感想:

比例回復則をひとことで言うと、「治る患者はほっといても治る」。

数年前に話題になったが、身も蓋もない結論のため、いまでは口にする者がほとんどいなくなった。






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