元2021 9月 アメリカ
カフェイン飲料は世界で広く消費されており、その摂取量は高齢者で増加している。
カフェインには用量依存性の副作用があり、400mgまでは覚醒度、集中力、幸福感の増加が認められるものの、1gを超えると毒性を示し 5g以上では致死量となる。
いっぽう低用量アスピリンでは脳出血のリスクが高まることがわかっている。
そこで、高齢者がアスピリンとカフェインの両方を摂ったばあいの脳出血リスクについて、これまでの研究のシステマチックレビューをこころみたそうな。
カフェイン摂取と頭蓋内出血の関連を、アスピリン使用可能性のある高齢者について調査した2012-2021年の論文を厳選した。
次のことがわかった。
・検索にヒットした155270件から13件の論文に絞り込んだ。・カフェインは摂取後45分以内に消化管からほぼ完全に吸収され、血中カテコールアミンの増加をもたらす。・特に高齢者はカフェイン摂取に対する反応が顕著で、ノルエピネフリン濃度が高くなり、血管収縮作用により脳血流の減少と血圧の上昇がみられる。・抗血小板薬アスピリンの高齢者への、心血管イベントの一次予防目的での使用は、脳出血リスクの増加のみでベネフィットはなかった。・カフェインと脳出血リスクとの関連についての研究はほとんどなかったが、くも膜下出血および脳内出血のリスクを2倍以上に高めるとする報告があった。
カフェインと脳出血の研究はこれ↓。
アスピリンと出血↓。