元2022 2月 スイス
小児脳梗塞はまれなため、その転帰予測に関する知見が十分にない。
発達過程にある小児の脳は損傷の影響を受けやすいいっぽう、可塑性が高く回復能力が高いとする相反した報告が得られている。
そこで 脳梗塞後長期の認知機能との関連を、発症時の年齢別にくわしくしらべてみたそうな。
脳梗塞を発症して2年以上経過した小児の認知機能とくに、知能、実行機能、作業記憶、処理速度、言語流暢性、視覚運動能力、等を評価した。
発症時期を、新生児期(生後0-28日)、幼児期(生後29日-6歳未満)、小児後期(6-16歳未満)に分類して比較した。
次のことがわかった。
・患者52人と健常者49人が対象となった。・小児脳梗塞群では認知機能が対照群にくらべてあきらかに低下していた。・脳の損傷サイズや位置によらず年齢とU字型の非線形な関係がみられ、・作業記憶、認知柔軟性、処理速度、言語学習の点で、幼児期では新生児期や小児後期にくらべて有意に悪い認知機能転帰を示した。
小児の脳梗塞では発症が幼児期だった場合に、長期の認知機能ダメージがもっともおおきかった、
というおはなし。
感想:
小児や子供って表現は年齢範囲が広すぎていまいちイメージがつかみにくかったけどようやく納得できた。