元2022 9月 イギリス
平衡感覚異常を示す患者には良性のめまいである急性前庭症候群または後方循環系の脳卒中の可能性がある。
これまで、めまい症状のある患者のうち脳卒中の有病率は3-5%程度であると報告されてきた。
脳卒中の診断の遅れは治療機会を失うことになるので、めまい患者に占める脳卒中の割合をさらにくわしくしらべてみたそうな。
大規模3次病院での救急患者24310例の記録を解析した。
次のことがわかった。
・322例に脳卒中の疑いがあるとされ、・そのうち61例にめまいや平衡感覚異常である前庭症候群が認められた。・さらに61例のうち38例62%が臨床症状や画像診断により脳卒中であるとわかった。・前庭症候群のあった脳卒中患者は診断の遅れのため、血栓溶解療法を受けた例はなかった。
急性めまいや平衡感覚異常を訴える患者の半数以上に脳卒中が認められた。この割合はこれまでの報告の10倍以上であり、おおくの脳卒中が見逃されている可能性が考えられる、
というおはなし。
感想:
上の図、後方循環系の脳卒中は神経症状が軽くみなされる傾向があってめまいと区別つきにくいんだって。
[めまい vertigo]の関連記事