元2022 12月 台湾
中国伝統医学である鍼灸は心血管疾患への治療効果が報告されている。
そこで、心房細動への鍼治療が脳卒中リスクへ影響するものか、くわしくしらべてみたそうな。
台湾の健康保険データベースから、
2000-2012年にあらたに心房細動と診断された者について、
彼らのうち鍼治療の処方を受けるようになった群と、鍼治療の記録のない群とをマッチさせてその後2013年までの脳卒中の発生を比較した。
次のようになった。
・新規心房細動患者のうち鍼治療を受けるようになった1779人と非鍼治療群の1779人を対象とした。・539人が脳卒中になり、鍼治療群は247人、非鍼治療群は292人だった。・鍼治療群の脳卒中リスクは非鍼治療群の0.46倍で、・とくに脳梗塞リスクは0.47倍、脳出血リスクは0.35倍だった。
鍼治療は心房細動患者の脳卒中発症リスクをあきらかに低下させる、
というおはなし。
感想:
鍼研究にしてはサンプルもおおいし客観性も高い。
鍼によって心房細動が癒やされたのなら脳梗塞が防げるはずなのに、脳出血予防のほうが効果が高い。
だから鍼は別のメカニズムで脳卒中予防に効くんじゃないか、って言ってる。