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2022年12月9日

脳卒中後の認知障害と「認知予備能」

2022  11月  中国


認知予備能は、たとえば損傷をうけていない脳領域が機能を補い、脳損傷が臨床症状に与える影響を緩和する能力を指し、個人によりおおきく異なると考えられる。

これまでの研究はアルツハイマー病を対象にしたものがおおく、脳卒中についても教育年数や職業のみを考慮したものが主であったので、

認知予備能をよりダイナミックに評価できるツールをもちいて脳卒中の重症度と認知機能に認知予備能がおよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。



2021年の中国南京市の2つの脳卒中センターの急性脳梗塞患者220人を対象とした。

認知予備能の評価には Cognitive  Reserve  Index  questionnaire (CRIq)という質問票をもちいた。

これは、教育年数、認知負荷の異なる5つの職種、余暇活動の種類と頻度、の3領域を評価したもので、およそ70-130にスコアされる。

認知機能はモントリオール認知評価MoCAをもちいた。



次のようになった。

・CRIqの平均値は99、MoCAの中央値は22で、79.5%の患者がMoCA27未満の認知機能障害と診断された。

・認知予備能の高い脳卒中患者は低い患者にくらべて認知機能スコアが良好だった。

・とくに脳卒中の重症度が低い場合には、認知予備能が高い患者は有意にすぐれた認知機能を示した。


認知予備能の高さは、とくに軽い脳卒中のあとの認知機能とあきらかに関連していた、


というおはなし。
認知予備能の図


感想:

脳の余裕やゆとりをどのくらいもっているかってことよね。


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