元2022 11月 中国
心房細動の有病率は成人の2-4%であり、「肥満」はその発症要因として認識されている。
いっぽうで、肥満を改善しても心房細動の予後には影響せず、むしろ良好にするという「肥満パラドックス」が報告されているので、中東地域の心房細動患者についてこれを検証してみたそうな。
中東の6カ国23の病院が参加するGulf-SAFE登録の心房細動患者について12ヶ月間脳卒中や心不全の発生をフォローした。
次のようになった。
・BMIのわかる平均年齢56の心房細動患者1804例、のうち31.0%が肥満(BMI30以上)だった。・BMIが高いほど、脳卒中や全身性塞栓症、出血、心不全、のリスクが低く、・たとえば肥満の場合、脳卒中リスクは非肥満の0.43倍だった。・この肥満による保護効果は、とくに高脂血症や糖尿病を有する場合に顕著だった。
心房細動患者には肥満がおおかったが、肥満であることは脳卒中や心不全リスクの有意な低さに関連していた、
というおはなし。
感想:
肥満は栄養状態の良さ、経済的豊かさの反映であり、数ある要因の中でいちばん強く影響するからってことらしい。
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