元2023 2月 韓国
脳梗塞患者について、「高血圧なのに治療をうけていなかった場合」の長期予後をくわしくしらべてみたそうな。
仁川聖母病院のすべての急性脳梗塞患者を対象に、
高血圧の未治療者を、
高血圧の既往のない者または高血圧の治療を受けていた者と比較し、
3ヶ月後の転帰 mRSスコアとの関連を解析した。
ただし、再灌流治療を受けた患者は除外した。
次のようになった。
・計1044人の患者を対象とした。・主幹動脈のアテローム血栓性または心原性の脳梗塞の場合、高血圧でないまたは治療済み高血圧とくらべて、未治療の高血圧の良好転帰のオッズ比は1.7倍だった。・しかし、主幹動脈の閉塞や狭窄がない場合や細血管閉塞（ラクナ梗塞）の場合、そのような関連は認められなかった。・主幹動脈のアテローム血栓性または心原性の脳梗塞の場合、患者の平均動脈圧（=脈圧/3＋拡張期血圧）が高いほど良好転帰のオッズ比が高くなった。
太い血管の狭窄や閉塞による脳梗塞の場合、高血圧を未治療だった患者のほうが、血圧が高くなかった患者にくらべてあきらかに転帰がよかった。とくに平均動脈圧が高いほど顕著だった、
というおはなし。
感想：
血圧が高いと、万が一詰まったときに「再灌流を起こす効果」が期待できるってこと。
だから、脳梗塞の危険があるひとへの降圧治療はやるべきではないとおもう。
脳梗塞予防に降圧薬が処方されるのは、一緒にだすサラサラ薬による出血を防ぐことがおもな目的。